沿革

歴史でたどるサラマンカ大学におけるスペイン語

1218年、アルフォンソ9世がサラマンカ大学を創立、現存するスペイン最古の大学で、世界的に見ても最も古い大学の一つです。

patio escuelas universidad salamanca

1492年にアントニオ・デ・ネブリハがロマンス語では初めてとなる文法書、カスティージャ語文法をサラマンカで刊行、第5部では”外国語として学ぶ者のためのカスティージャ語入門”というタイトルで他言語を母国語にもつ者のための文法となっています。それ以来、サラマンカ大学は世界に向けスペイン語を普及するという当初からの目的を探求し続け、スペイン語教育とスペイン文学に関連する多くの著名人がこの大学で学び、教鞭を執りました: フェルナンド・デ・ロハス、フランシスコ・デ・ビトリア、フライ・ルイス・デ・レオン、ルイス・デ・ゴンゴラ、ディエゴ・デ・トーレス・ビジャロエル、ミゲル・デ・ウナムノ他多数。現在サラマンカ大学の学則には基本理念の一つとして“スペイン語の奨励、擁護そして普及”が記されています。

1929年の夏、カスティージャ語史学科に外国人のためのスペイン語講座が設けられます。ちなみに当時の2ヵ月間の授業料は30ペセタ (166,386ペセタ=1ユーロ=2019年9月現在約120円 );当時、簡素な宿は5~8ペセタ、高価なところでは10~15ペセタ。最初のコースには11名の学生が参加しました:イギリス人6名、フランス人2名、日本人1名、アメリカ人1名、ドイツ人1名。

その後スペイン語コースは市民戦争の間も存続しましたが40年代初めに一度消滅し、1963年の夏にセサール・レアル・デ・ラ・リバの手によってスペイン語・文化コースの名で再始動し今日に至ります。

fachada universidad salamanca campus español80年代には教材の作成に取り掛り、学業期間も通年に拡大。このようにしてサマーコースはインターナショナルコースと名を変えます。現在、言語教育の他、教員の養成コースを提供、独自の教育方法を構築し続け、外国語としてのスペイン語の教育、レベル認定に関する様々なプロジェクトに着手しています。

2010年にサラマンカ大学はスペイン語の振興、研究、教育とヒスパニック世界の文化、価値の継承に重点を置いた学際的キャンパス構想 “Studii Salamantini”プロジェクトにより”国際優良キャンパス”の評価を受けます。

2018年、サラマンカ大学は最初の800年の歴史を祝いました。それはスペイン語の教育のためにそしてそのために生きる機関です